皮膚の病気を予防するために
皮膚には、外界からの異物や攻撃から体を守りつつ体内の水分蒸発を防ぐバリア機能が備わっています。このバリア機能は、体を掻くことや乾燥などにより働きが弱まります。
肌の水分量が減少すると、バリア機能が低下し乾燥により表面がガサガサしたり亀裂が生じたりします。乾燥した肌は、かゆみを感じる神経線維が皮膚表面近くまでのびてきて、外からの刺激に敏感になり、ちょっとした刺激でもかゆみを感じやすくなります。そのため、掻いてしまって炎症が起こり、さらにかゆみがひどくなるという悪循環に陥ります。さらに異物やウィルス、細菌などが侵入しやすくなり皮膚疾患の原因となります。
~バリア機能を保つスキンケア~
①洗いすぎに注意
肌を清潔に保つことはとても大切なことですが、ゴシゴシこすり洗いや日に何回も洗ったりするのはかえってバリア機能を低下させてしまいます。石けんやボディソープなどをしっかり泡立て、泡でやさしくなでるように洗い、きちんとすすぐようにしましょう。熱いお湯もひかえましょう。
②洗顔・入浴後はすばやく保湿
時間があくと肌の水分量がどんどん失われます。できるだけはやく保湿しましょう。
③外出時は紫外線対策を
紫外線は日焼けだけでなく皮膚のバリア機能を低下させ乾燥の原因となります。冬でも紫外線の影響を受けますので気をつけましょう。
保湿剤は病院で処方される以外に市販のものでご自身のお肌に合ったもの、お好みのものでも機能はじゅうぶんです。
湿疹や赤み・かゆみ・痛みといった症状が出ている場合にそれを治す効果はありませんが、様々な皮膚の症状を予防する効果はあります。
保湿ケアを面倒に思わず継続しましょう。
2020年12月28日6:32 PM