あれ、水虫かも? 正しい診断と治療で完治を目指す

足白癬、いわゆる”水虫”は、白癬菌というカビ(真菌)が足の皮膚に感染して起こる疾患です。じめじめした梅雨の時期から夏によくみられます。多くの方がご存じの一般的な病気ということもあり、ご自身で水虫と判断してしまいがちですが、よく似た病気もあるので注意が必要です。正しい診断とケアで再発を防ぎ、早期完治を目指しましょう。

🦶 主な症状とタイプ

足白癬は大きく3つのタイプに分類されます:

  1. 趾間型(しかんがた)
    • ・足の指の間が赤くなり、皮がむけたり、ジュクジュクしたりします。
    • ・かゆみを伴なうことがあり、悪化すると細菌感染を併発することも。
  2. 小水疱型(しょうすいほうがた)
    • ・足の裏や側面に小さな水ぶくれができ、破れると皮がむけます。
    • ・軽度のかゆみを伴なうことがあり、暑い時期にみられることが多いです。
  3. 角質増殖型(かくしつぞうしょくがた)
    • ・かかとや足裏の皮膚が厚く硬くなり、ガサガサになります。
    • ・かゆみは少なく、気づかれにくいのが特徴です。

※足白癬のような症状を引き起こす病気に、湿疹、汗疱、掌蹠膿疱症接触性皮膚炎などがあります。また、足がむれているだけのこともあります。

🧫 原因と感染経路

  • ・原因は白癬菌(Trichophyton属)の感染。
  • ・感染経路は、バスマット、スリッパ、靴、床などに落ちた角質を通じて。
  • 温泉プールスポーツジムサウナなどの公共施設に出入りする方は感染リスクが高まります。
  • ・湿った靴や通気性の悪い靴下は、高温多湿の環境を好む白癬菌の温床になります。

🧪 診断と治療

※前述のような他の病気と区別するためには顕微鏡検査が必要です。水虫と自己判断して市販薬を使用すると、検査の際に正しい結果が得られません。まずは診察を受けましょう。               

  • 診断:皮膚の一部を採取し、顕微鏡で白癬菌を確認(KOH直接鏡検)。
  • 治療
    • ・軽症:抗真菌薬の塗り薬(クリーム、軟膏など)
    • ・重症や角質増殖型:内服薬(イトラコナゾール、テルビナフィンなど)
  • 治療期間:症状が消えても1〜2ヶ月は継続が必要。中断すると再発しやすくなります。

🧼 予防のポイント

  • ・足を毎日石けんで洗い、しっかり乾燥させましょう。
  • ・靴や靴下は毎日替えます。靴はなるべく乾燥させましょう。
  • ・家族に感染者がいる場合はスリッパやバスマットの共用を避けましょう。家庭内でのうつし合いを防ぐため、未治療で感染が疑われるときは検査をおすすめします。
  • ・公共施設ではスリッパ持参が安心。帰宅したら足だけでも洗うとさらに安心です。

足白癬は放置すると爪白癬や蜂窩織炎などの合併症を引き起こすこともあります。気になる症状があれば、早めにご相談ください。

2025年6月30日12:22 PM

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