ほんとうに爪水虫? 正しい診断、早期治療できれいな爪を取り戻しましょう
「最近、爪が白く濁ってきた」「爪がボロボロしてきた」…その症状、もしかすると“爪水虫”かもしれません。正式には「爪白癬(つめはくせん)」と呼ばれる病気で、誰にでも起こりうる身近な感染症です。
爪の見た目の変化には、色の変化、変形、肥厚など、菌が関与しないものもあります。見た目だけでは判断が難しいため、気になる症状がある場合は早めに診察を受けることをおすすめします。
🔍 爪水虫の主な症状
- ・爪が白色や黄色に濁る
- ・爪が厚くなるだけでなく、もろくなる、欠ける
- ・爪の表面がボロボロになる
- ・爪の下に角質がたまる
🦠 感染のきっかけ
- ・足白癬(水虫)からの感染
- ・公共の浴場やプール、ジム、サウナなどでの感染
- ・家族内感染(バスマットやスリッパの共用)
⚠️ なりやすい人の特徴
- ・高齢者
- ・糖尿病や免疫力が低下しているかた
- ・足に汗をかきやすいかた
- ・爪を傷つけやすいスポーツをよくされるかた(サッカー、登山など)
💊 爪白癬の治療法
1. 内服薬(飲み薬)
薬剤名 | 用法 | 特徴 |
---|---|---|
テルビナフィン | 1日1回、約6か月 | 肝機能検査が必要 |
イトラコナゾール | パルス療法(1週間服用+3週間休薬×3回) | 爪への移行性が高い |
ホスラブコナゾール | 1日1回、約3か月 | 新しい薬剤。短期間で効果が期待される |
※ 飲み薬は肝機能への影響があるため、定期的な血液検査が必要です。
2. 外用薬(塗り薬)
薬剤名 | 特徴 | 使用期間 |
---|---|---|
エフィナコナゾール | 爪の表面から浸透。副作用が少ない | 約1年 |
ルリコナゾール | 比較的新しい薬剤。塗りやすい | 約1年 |
※ 塗り薬は軽症例や内服が難しい方に適応。毎日の塗布が必要です。
🧼 治療中・治療後の注意点
- ・爪が完全に生え変わるまで治療を継続する必要があります(半年〜1年)
- ・治療完了は医師の判断になります。最後まで継続しましょう。
- ・家族内感染を防ぐため、スリッパやタオルの共用を避けましょう。
- ・毎日足を洗い、清潔と乾燥を心がけましょう。
- ・通気性の良い靴や靴下を選びましょう。
🧪 診断と受診のすすめ
- ・爪の変色や変形があっても、すべてが爪白癬とは限りません。
- ・正しい診断のために顕微鏡検査や培養検査、迅速検査が必要なので皮膚科で診察を受けましょう。
- ・副作用出現の有無を確認し安全に治療を継続できるよう、定期的に診察を受けましょう。
📝 まとめ:早期発見・早期治療がカギ!
爪白癬は自然に治ることはなく、放置すると他の爪や家族に感染するリスクがあります。見た目の改善には時間がかかりますが、根気よく治療を続け健康できれいな爪を取り戻しましょう。
2025年7月7日4:19 PM