二の腕のポツポツ、毛孔性苔癬とは

暑くなり半袖などで腕を露出する機会が多くなると、二の腕のポツポツが気になってくると思います。

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これは毛孔性苔癬と呼ばれる、角質がはがれ落ちずにそのまま毛穴まわりの皮膚に残る、赤くポツポツとした見た目とザラザラした感触が特徴の皮膚症状です。
乾燥しやすいひとや敏感肌のひとにあらわれやすく、二の腕や太もも、背中などが好発部位です。思春期から若い世代に多くみられ、年齢を重ねていくと徐々に減っていく傾向にあります。

原因はまだわかっていません。皮膚に関する遺伝性、肥満、乾燥肌・敏感肌などの関与によって発症するのではないか、また、年齢的に代謝のよい時期に出やすいことから、何らかのターンオーバーの異常が関わっていると考えられています。

一定の期間を経て自然となくなっていくので積極的な治療は必要ありませんが、数年以上続くことも多く、治療を希望するかたには角質を取りやすくする外用薬や保湿剤が処方されます。

治療をしなくても、人にうつしたり命に関わるものではないので放っておいても問題ありませんが、痛みやかゆみがある場合は別の病気を考えなければならないので、そのときは受診することをおすすめします。

2020年7月28日5:39 PM

アトピー性皮膚炎と治療

アトピー性皮膚炎のかたの肌は、もともと皮膚が乾燥しやすくバリア機能が低下して、外界からの刺激に弱い状態にあります。そのためハウスダストや化学物質などのアレルゲンの侵入を容易にし、皮膚の炎症を起こします。さらに、かゆみを感じる知覚神経が、皮膚の表面のほうへ伸びてくるため、かゆみを感じやすくなります。

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アトピー性皮膚炎の治療
①薬物療法
内服薬や外用薬(ステロイド、免疫抑制剤、保湿剤)、注射薬(当院で扱いがありません)などで皮膚の炎症やかゆみをおさえます。

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②スキンケア
入浴やシャワーで汗や汚れを落とし、皮膚を清潔にし、保湿ケアでうるおいを保つようにします。これを徹底し皮膚のバリア機能を整えます。

スキンケア
③原因と悪化因子の除去
日常生活のなかで原因や悪化因子をみつけ、可能なかぎり除去するように心がける必要があります。

従来のステロイド剤やタクロリムス(プロトピック)外用薬の他に、新しい外用薬が発売となりました。これは前述の2種とはちがった作用でアトピー性皮膚炎の炎症やかゆみを抑えるお薬です。
刺激がなく顔や首にも長期に使用できると期待されています。いまのところは16歳以上が適応となっています。

 

アトピー性皮膚炎の治療の目標は、日常生活に支障がない状態を長期に維持することです。いい状態をキープできるよう、定期的に受診されることをおすすめしています。

 

 

2020年7月16日2:59 PM

マスクと日焼け

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外出自粛要請が緩和され、気がつけば暑い夏がやってきていました。皮膚科も多くの患者さまで活気が戻っております。みなさまも外出の機会が増え、強い日差しのなか、日焼けに気をつけていただきたいそんな季節です。

皮膚科では紫外線対策をしつこいくらいにおすすめしておりますが、今年は暑くてもマスク装着を余儀なくされ、マスクをしながらの日焼け止めの使いかたに困っているかたも多いのではないでしょうか。

日焼け止めを塗らずにマスクを装着していると、素材にもよりますがマスク部分の紫外線到達量は露出部より少なくなります。ただし、ゼロにはならないのでマスク部分も日に焼けてしまい、色の差も生じてきます。
また、マスク部分は日焼け止めを塗らずに露出部には塗った状態で長時間外出すると、塗らなかったマスク部分のみ焼けてしまう事態が起こりえます。

マスクの有無にかかわらず、日焼け止めは顔全体に均一に塗ることをおすすめします。その上でさらに帽子や日傘も活用しましょう。

また、熱中症対策として屋外で他人との距離を保てる場合はマスクをはずしてもよいとされています。はずす場合に備えて日焼け止めを顔全体に塗りましょう。また、着脱を繰り返すことにより摩擦で日焼け止めの効果が落ちてしまいます。露出部分も含めてこまめに塗り直すと効果的です。

夏のレジャーなど人の集まるイベントは制限されてしまうようですが、紫外線対策は日常生活レベルでも必要です。
日光皮膚炎やシミ・シワ予防のためにも外出の際はぜひご対策ください。

お肌にやさしい日焼け止めのご案内もさせていただいておりますのでご相談ください。

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2020年6月11日2:53 PM

コロナ感染予防による皮膚トラブルについて

緊急事態宣言が出されました。変わらず感染のリスクにさらされながらお仕事に従事されているかたも、ご自宅中心の生活をされているかたも、みなさま大変な思いをされていることと思います。

この感染症に対し、直接皮膚科で貢献できることはありませんが、感染予防に際して起こりうる皮膚トラブルを解消していただけたら幸いです。

 

マスク着用によるトラブル

長時間のマスク着用により口周囲のニキビや肌あれ、乾燥にお悩みのかたは多いでしょう。

ストレスやホルモンバランスの乱れに加え、マスクのごわごわによる摩擦や乾燥により、皮膚のバリア機能が低下し、ニキビができやすくなります。今はマスクの素材まで選べる状況ではありませんので、肌ざわりのよいコットンパフなどをあいだにはさむのも方法のひとつです。さらに化粧下地を保湿力の高いものにしたり、保湿ケアをしっかり行なうことも摩擦や乾燥対策になります。

また、マスク内のムレにより雑菌が繁殖しやすくニキビ悪化の原因となるほか、汗そのものが刺激となり皮膚炎を起こすこともあります。汗をかいたらマスク内の清潔に気をつけながらやさしく拭きとりましょう。

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頻回な手洗いや手指消毒による手荒れ

感染予防のためには手洗いが大変重要な役割を担っていますが、石けんや消毒液を使用して繰り返し洗浄していると、表皮のたんぱく質を傷つけ皮脂を過剰に取り除いてしまい、バリア機能を損なうことになりかねません。

ですが感染予防には大切なことなので、手洗いは必要なタイミングできちんと行ないましょう

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とにかく手荒れを予防するにはこまめにハンドクリームを塗ることです。手洗い後はもちろん乾燥感を自覚したら塗る、これを繰り返すことが必要です。
また、夜間のケアとしては綿の手袋を装着する、べたべた塗るのを嫌がるお子さまでしたら入眠した頃を見計らって塗ってしまうなど工夫してみましょう。使用するクリームとしては、無香料で添加物の少ないシンプルなものがよいでしょう。

市販のものが合わない場合や手荒れの症状が強い場合はご相談ください。

 

 

2020年4月20日12:06 PM

なぜ?冬の虫刺され

虫刺されといえば夏に起こりやすいイメージですが、比較的多くのかたが冬場でも虫刺され様の症状で受診されています。
不規則な場所にかゆみを伴なう赤いふくらみが出たとき、夏であれば虫刺されと素直に思うでしょう。ところが、冬に診察を受けて医師から虫刺されのようだと言われ、「えっ⁉︎」とたいへん驚かれるかたが多くいらっしゃいます。

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実際、ダニは冬にも活動しています。
ダニが繁殖する環境は、、、
気温が20℃以上
湿度が70%以上
餌(ひとのフケやアカ、皮脂など)が豊富 であることです。

そのため冬でも室内ではじゅうぶん活動できるわけです。

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予防策は、、、
換気や布団干しなどで室内の気温や湿度の上昇をおさえる
冬の乾燥で皮膚のカサカサが落ちてダニの餌とならないよう、掃除をこまめにする

夏ほどではないにしても、寒いから大丈夫と油断すればダニは増えます。
また室内環境に生息する一般的なチリダニやイエダニの他にも、ネズミや鳥、最近ではハクビシンなど、動物がもたらすダニにも注意が必要です。その場合は元となる動物の駆除も要します。
家庭でできる対処をしていても改善がみられない場合は、駆除の専門業者に相談するなどしてもいいでしょう。

 

 

 

2020年2月27日2:45 PM

くちびるのケアについて

乾燥による肌トラブルの起こりやすいこの季節、口唇のケアもスキンケア同様大切になってきます。

口唇の表面がカサつきひび割れたり、炎症を起こして腫れたり湿疹ができる、これを口唇炎といいます。口唇炎がひどくなると痛みが生じたり傷ができたり、カビがついたり、細菌感染を起こすなど悪化することがあります。

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原因は、、、
環境によるもの(寒さ、乾燥、紫外線など)
かぶれ(化粧品、リップクリーム、歯みがき、歯科治療など)
喫煙や食事
体調不良

予防のしかたは、、、
口唇を湿らせようと舐めてはいけません。唾液には消化酵素が含まれており、なめることが刺激となってしまいます。お子さまの場合は甜めグセによる舌なめずり皮膚炎が起こってしまうこともあります。乾燥を気にするようならリップクリームを有効に取り入れましょう。
乾燥させないよう保湿しましょう。部屋の加湿も大切です。また、市販のリップクリームが合わないかたはご相談ください。
生活習慣の乱れにより肌あれが起こるのと同様に、口唇へも影響があるといえます。じゅうぶんな睡眠やバランスのよい食生活を意識しましょう。

治療は、、、
軽い症状であれば保湿剤によるケアが中心となります。さらに、かゆみや症状の強さに応じてステロイドの外用薬や、場合によっては抗アレルギーの内服薬を使用することもあります。

ご自身では口唇炎と思っていても、なかなか治らないようなら別の病気が隠れているかもしれません。口唇ヘルペスやカンジダ症のほか、全く別の疾患に伴なう口唇の症状であることも。治りが悪いときは受診をおすすめいたします。

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2020年1月29日10:33 AM

しもやけにお悩みではありませんか?

本格的に寒くなりました。すでに手足の凍るような冷えに悩まされているかたも多いことでしょう。そんな冷えから毎年しもやけになってしまうと来院されるかたも増えています。

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しもやけは、寒暖差が大きくなることで血管の収縮と拡張が繰り返されて起こる、血液の循環障害による皮膚の炎症です。四肢末端をはじめ、頬や鼻先、耳などの血行が悪くなりやすく露出しがちな部位によく見られます。
症状は、ジンジンとした感覚、かゆみや痛み、熱感とともに赤い発疹や水疱・しこりが現れるタイプと、手足が真っ赤になるタイプがあります。また患部が温まるとかゆみや痛みが強まるのも特徴です。

〜しもやけを予防するには〜
しもやけになるのは体質によるところもあるため、症状がひどくならないように心がけることが大切です。

しっかり保温する
寒い季節の外出時は手袋や耳あて、帽子などの防寒具で冷えを防ぎましょう。カイロなどで熱を加えるとかゆみなどの症状が強くなってしまいます。

手足のむれや拭き残しの水分に注意
靴下が雨や汗などで濡れているとその水分が皮膚表面を冷やし、しもやけの原因となります。湿った靴下はすみやかにはきかえたり、5本指ソックスをはくなど、保温と同時に通気面を考慮しましょう。また手洗い後は水気をきちんと拭きましょう。

血流を妨げないよう、きつい靴や先端の細い靴は避けましょう。

生活習慣を見直す
バランスのよい食事、特にビタミンE(毛細血管をひろげ血行をよくする働き)やビタミンC(ビタミンEの働きを助ける)の摂取を意識してみましょう。また、睡眠不足は血流を悪くします。良質な睡眠と適度な運動を心がけましょう。

治療は、ビタミンEや血行を改善する外用薬のほか、症状に合わせてビタミンEなどの内服薬を使うこともあります。かゆみがひどくて掻きこわしたり、強い炎症から潰瘍になるおそれもあります。症状にお悩みのかたはいちどご相談ください。

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2019年12月4日10:02 AM

ささくれ、気になりますね

本格的に寒い季節の訪れを感じ始めてまいりました。寒くなってくると皮膚科的には、乾燥肌やそれに伴う湿疹、手荒れ、低温やけど、しもやけなど冬ならではの症状のかたが増えてきます。
ほんの小さく、ささいな皮膚の症状にもかかわらず、こじらせるととんでもなく厄介なものになりかねない『ささくれ』についてお話ししたいと思います。

ささくれは、部分的に爪まわりの皮膚が剥けている状態で、どなたにも経験があるものです。手に限らず足指になることもあります。

原因は乾燥です。乾燥により外的刺激に弱くなり、ちょっとしたことで剥けやすい状態になっています。また、たんぱく質やビタミン・ミネラル不足も関係しているようです。さらにお子さまは爪を噛むクセがあると乾燥を招きやすいので注意が必要です。

ほんの少し剥けているくらいでも気になりだすと放っておけない、なんとかしたい、ついついさわっちゃう、気になる、ずっとさわっちゃう、そして、自分でむしっちゃおう!というかた、たくさんいらっしゃることでしょう。

いけません。その部分が傷になります。バイ菌がつきます。腫れて痛いです。膿んでしまいます。膿がたまってしまいます。こうなると切開して膿を出す処置であったり、抗生物質の内服や外用薬が必要になりますので受診をおすすめします。

また、ささくれを剥いたその傷にイボのウィルスがつくとイボができてしまう恐れもあります。ささくれ部分が多数あるとそれぞれがイボになってしまうかもしれません。

自ら傷をつくり外界の菌やウィルスを容易に受け入れる状態にしていること、おわかりいただけましたでしょうか?

乾燥させないようこまめに保湿していただき、ささくれを予防していきましょう。

2019年11月22日10:40 AM

蜂に刺されたら

蜂のなかでも刺すものとして一般的なのがミツバチ、アシナガバチ、スズメバチで、なかでも後者の2種は庭木の手入れやハイキングの際に多くみられ、特に秋の野山での野外活動では要注意です。

蜂はこちらから刺激しなければ攻撃してくることはありません。
自宅でも洗濯物を取り込むときなど注意し、万が一家に入ってしまっても追い払ったりせず、明るい方の窓や扉をあけ、自然に出ていくのを静かに待ちましょう。

蜂に刺されたときの応急処置
❶流水で患部を冷やしながら洗います。ハチ毒は水に溶けやすく薄める効果があり、また冷やすことで腫れと毒のまわりをおさえます。針が刺さったままの場合は、可能であればピンセットなどで静かに抜きましょう。
❷指で患部をつまみ、毒をしぼり出します。このとき口で吸いだすのNGです。
❸患部を保冷剤などで冷やし、ステロイドや抗ヒスタミンの外用薬があればひとまず塗っておくとよいでしょう。
❹30分は安静に過ごしていただきます。

刺されてから15分間程度で急激にじんましんやかゆみなどの皮膚症状、動悸、冷や汗、胸部圧迫感、喉のつかえや息苦しさ、腹痛、下痢・嘔吐などが起きるようならアレルギー反応と考えすみやかに救急要請をする必要があります。重篤なものはアナフィラキシーショックとよばれ血圧低下や呼吸困難、意識障害を起こし、死に至ることもあります。

蜂に2回刺されたら危険といわれますが、1回目だから安心というわけではなく、最初から強いアレルギー症状を起こすこともありえます。蜂に刺されたら注意深く観察しつつ、異変があれば救急病院を受診しましょう。

2019年10月31日6:47 PM

汗とお肌

夏の暑さに汗はつきものです。脱水や熱中症、皮膚科的には肌荒れやあせもの心配があり、汗はかかないほうがよいと思われがちです。
ところが最近は、質のいい汗を積極的にかくことで皮膚によい影響を与えると考えられています。

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汗の本来の役割には、、、

皮膚の水分量を保ちうるおいを与えてくれる保湿、細菌などから皮膚を守ってくれる免疫、熱を発散させ体温を下げる体温調節があります。

これらを知れば汗をかくことは悪いことではないとわかりますが、汗には、いい汗・悪い汗があります。

いい汗とは、、、小粒で濃度が薄くサラサラで水に近い、またにおいも少なく蒸発しやすいため体温調節を効率的に行ないます。

悪い汗は、、、大粒でミネラルが一緒に排泄され濃度が濃く、嫌なにおいがします。また蒸発しにくく体温調節機能が低くなっています。

汗の本来の役割を発揮するには、汗腺を正しく機能させ、いい汗をかかなければなりません。

 

いい汗をかくには、、、

ウォーキングなどの有酸素運動を1日20~30分程度、汗ばむくらいで行なう。
命を脅かす酷暑のなかではおススメしづらいですが、エアコンには頼りすぎず、設定温度は27度くらいで。温度が低すぎると汗腺が衰えることも。
入浴は37~38度の半身浴がおススメ。長く浸かれて芯から温まりいい汗が出ます。高温の全身浴では汗腺が働きません。
入浴直後にエアコンで急激に体を冷やすとせっかく開いた汗腺が閉じてしまうので、体を拭いたらうちわや扇風機で自然に体温を下げ汗を蒸発させましょう。エアコンは汗が出なくなってから。
食事は血行を促進させるショウガや代謝をあげる酢を取り入れていい汗をかきましょう。また女性ホルモンには過剰な発汗をおさえる働きがあるので、似た働きを持つ大豆イソフラボンの摂取もおススメです。

夏の間、意識して過ごすことで、汗腺をしっかり機能させいい汗をかけるようになれば、きっとお肌の調子もよくなるはずです。

※いまの日本の暑さは命を奪ってしまうこともあるので、健康で自立されているかたたちに向けたお話でした。決して無理をせず、参考にしていただけたら幸いです。

2019年7月31日2:44 PM

お肌の主治医として、あらゆる世代の方が健やかな素肌を保ち・取り戻すお手伝いを。

皮膚の病気は誰でも経験することですが、それだけに放置したり、民間薬などで簡単に済ませて悪化することがよくあります。
私たちは「気軽に相談できる」街のお医者さんを目指します。

町屋皮フ科クリニック。ご予約・お問い合わせは03-6411-1020まで。
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